からっぽな心 / 一日の始まりに駅のホームで
beebee








からっぽな心 / 一日の始まりに駅のホームで


からっぽな心は何で量ればいいのか
朝日が地面を染めて空気が輝いている時
ポッカリと浮かんでいる頭の影がホームを上下する
電線の影と背比べをしていると
からっぽな袋が風に吹かれて飛んでいるようだ
影がホームから落ちて線路の枕木に映る
敷き詰められた砂利が鉄色に染みた
今度は線路と背比べだ
水溜まりが空と雲を映した
空気が澄んでいて冷たい冬の朝
からっぽな心が暁に染まる
停まった通勤電車がからっぽな影を運んでくれた
不思議と軽々した気分のからっぽの影
何時もの一日の始まりだ













自由詩 からっぽな心 / 一日の始まりに駅のホームで Copyright beebee 2011-12-13 23:26:18
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