断片をあげます
モリマサ公

少しだけ 
こぼれて 
ななめ 
下を向いた 
固い 
紙飛行機が 
風景を 
くだきながらとんでくジオラマの東京のうえに 
東スポの見出し 
どうにも 
ならない 
文字たちが 
無力すぎて 
しょぼしょぼの 
あなだらけの 
太陽が 
すけてて素敵 
それってどーゆー意味 
とかじゃなくてニュアンスすくなくとも 
もっと 
全体的な記号です 
へんな 
激安な無人のペットショップで 
あおく燃えるりすのしっぽたち 
宇宙ステーションで 
ボールペンは 
まわりつづける 
くる 
くる 
する 
さりげなさがゆきかい 
じんわりにじんだあたたかい 
星と 
ぼんやり疲れはてて無限な 
星だらけの 
裏側で 
残像を凝視する 
ひとりごとはまたたき 
全然 
しゃべり 
たりてない 
シャリ 
シャリ 
いつも 
ずっと 
聞こえない 
鮮明な色を 
ならべて 
さりさりのあさい雲の腹がきになる 
はみだすそれは呼吸なのかもしれない 
かさかさ 
するバイブス 
サバイブする影をひろいあつめて 
約束通り突き抜ける光線と 
ひんやりしたガラス窓が冬を告知する 
断片をあげます 
あんたらはみんな帰る家があるんだろ? 
セーターきて 
ヒーターつけて 
人のかたちで 
皮膚に 
なりたいふるぼけた 
皮膚の 
ままでかがやき 
これからも 
終わりの
こない
空気蹴って
歯茎が明滅する 
爆音のスローで再生 
コマ送りでチェックする自分の癖 
生え変わる草 
なまなましい 
カギ穴にささったままのキー 
 
全部ふっとんでいく 






 


自由詩 断片をあげます Copyright モリマサ公 2011-11-13 18:35:55
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