デイリーライフ
滝沢勇一

飲めないと嘘吐きましたあんたらと一緒におんのがもう嫌やねん


食堂で食べる胡麻和え不味くってため息ついでに冷めた味噌汁
真夜中に乗る千代田線御茶ノ水社会の澱のような僕たち

さみしいと凍る末消神経のおかげで今日もこころがいたい
コンビニであっためますかと言って欲しい。心の底からそう、願ってる。

「あざっす!」「はい!」「了解です!」で生きてます。
生きてます?俺、生きてますよね?

労働は義務と泡吹く蟹がいてウキッと頷く心は重い
感謝卑下称賛叱責なあ俺は誰かの記憶に残れますか?
つまらない生活仕事まずい飯。性的衝動が止まらない。

つぶやいたおやすみが僕のワンルームソファあたりでうずくまってる

隕石が墜ちてきたから日曜日部屋から一歩も出てはならない
道端に猫の死骸を埋めましょう。そこで暮らしていたんだったら
なくなってしまいたくて空を見たひかりあおいろあかきいろひかり

クズいろの花を買いました明日には腐ってしまういのちがきれい

ふと見たら空はほとんど鈍色で鉛の雨がべちん、て落ちる

世の中は嫌なこととすごく嫌なことの二種類がある。笑って生きよう。

壊す気も続ける気も無く良くも無く悪くも無いから笑えもしない


忠犬の鳴き声届かずまたハチは仕事に行ってきますわんわんわん




だけど俺頑張るんだって前向いた。羽虫が目に入ってきて泣けた。


短歌 デイリーライフ Copyright 滝沢勇一 2011-10-26 21:54:59縦
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