どうも、ツユサキです。これまで「ショートレビュー・サンデー」と銘打ちいくつ
かレビューを書いてきましたが、個人的な事情もありこの文章をもっていったん終
了します。今までどうもありがとうございました。そんなわけでメモ程度の文章で
申し訳ないですが、投稿して終わりとします。
(1)参考にしたもの
ReadLines
http://www.geocities.jp/readlines_temp/index2.html
リアルタイムで閲覧していたわけではなく、後で知ったのですが、一つの作品に複
数の人が評をつけるというシステムがとても魅力的に感じたのを覚えている。正直
に白状すればほとんど同じような形態を目指してたし、今も誰かが再起動してくれ
ないか願ってます。あをの過程氏の文章が読めるという意味でも貴重なサイト。
フレージストのための音楽
http://po-m.com/forum/grpframe.php?gid=128
Monkさんの散文全般
http://po-m.com/forum/myframe.php?hid=367
シロン、の欠けラ
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=25997
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=129629
レビューのスタイルとして特に大きな影響を受けたのは上記の3人の方の文章です
。レビュー執筆時につまった時は何度も読み返しました。うまく消化できなかった
のが悔やまれるところ。
(2)詩人には2種類ある説
詩書きは大別すると「肉食系詩人」と「草食系詩人」に分類される。という大雑把
な仮説。おもしろい詩、すごい詩、理想の詩を書きたいという欲求を持つ書き手が
肉食系。詩で競う気持ちが薄い書き手が草食系。現代詩フォーラムは肉食系も草食
系も混在していて、文学極道なんかは肉食系のみ募集している。
わたしは肉食系詩人の一生懸命なところも好きだし、草食系詩人のいじらしいとこ
ろも捨てがたい。このゆれる乙女心をみんなに理解していただきたいです。ちなみ
にわたしは男です。
批評やレビューは、対象の作者がどちらかといえばどっちのタイプなのかというこ
とを頭の片隅で考えつつ書くのが、不幸を生み出さないこつであるとおもう。とく
に肉食系詩人は草食系詩人を内心けっこうバカにしてるところがあるというのはバ
レてるので、こころあたりのある方は胸に手をあててゆっくり息を吐き「これが世
界の選択か」とつぶやいてください。あなたも立派な中学2年生。
(3)レビューは求められていない説を必死で考えないようにする
上の言葉を借りると肉食系詩人は批評を求め、草食系詩人は一行感想のほうがむし
ろ気楽でいいというイメージがあり、それはおおむね正解なのではないか。だから
わたしの書くレビューは空気だったのではないか。そんな疑念が頭をもたげた。と
はいえ、おもしろおかしいレビューを書ければ、たとえ需要が少なかろうとも支持
されるはずなので、今後レビューを書く方は不安にならずわたしという失敗例を糧
にし、レビューいらない説をくつがえしてほしい。そして、環境のせいにするわた
しに大恥をかかせるべき。
(4)レビューできなかったが良かったやつ(敬称略)
はしばしからふるひかり/あすくれかおす
(
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=199633)
言葉の組み立てというか手つきが好きで、どの連も光っているのに、不思議と全体
でバランスがとれてるのは「はしばしからふるひかり」っていう珠玉のタイトルの
おかげ。
かんらん石/mizu K
(
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=232042)
きみとわたしが出会う話っていつ読んでもなんかキュンとするので好きで、これは
特に目に星がつきささる感じとか、きみのくちもとがうるんでいる感じとか新しく
てよかった。恋愛ってこうだよなと思う素敵な作品。
Doors close soon after the melody ends/カワグチタケシ
(
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=229243)
強い言葉が並んでいるけど、どんどん読み進めるのはリズムが良いから。そこに愛
はあったか。の流れが胸をついた。
でも結局、光がないと生きていけません/雪莉
(
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=225855)
おそらく若いかたの作品だとおもうし、うまさとかを追求してるわけじゃないと思
うけど、そのときそのひとにしか書けないものってあるよなとおもう。
遠距離セックス/新守山ダダマ
(
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=210724)
終盤にもうひと盛り上がりあったらさらによかったけど、真面目に語りきることで
生まれるこの笑いは見習いたいですと思いました。わらった。
幻視譚/砧 和日
(
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=210820)
完璧な作品だと思いました。ここまで研ぎ澄まされると感心してなにも言えない。
切りがないのでこのへんで。
(5)おまけにおもうこと
ぼくはみなさんがどういうつもりで詩を書いてるかなんて知らないし、ぼくがみな
さんの詩をどう読もうと自由だとおもうけれども、でも、だからといって作者なん
てどうでもいいとは思わっていない。結局そのあたりの信頼をうまく築けないとレ
ビューや批評ってあんまりうまくいかないんだろうなとおもう。
逆に書き手であるみなさんは読者をどう思ってるんだろうか。詩を書いて投稿する
からには読んでほしいはずで、でも全て読者に伝わりきることなんてできないなか
で詩を書く。わかってくれる人がわかってくれればいいのか。それとももっと認め
てほしいのか。自分が納得できればいいのか。読者には良い読者と悪い読者がいる
のか。
そうやって考えだすときりがないし、正解なんてないわけですが、とにかくわたし
は詩を趣味にしてきて詩を書く人がけっこう好きで、そのなかでも気に入ったもの
は言葉にしてだれかに伝えたかった。そして、そういう読者でありたいと思いやっ
てきました。みんなはどんな作者になりたいんだろう。肉食でも草食系でもいいん
ですが、そういう問いかけはやっぱり欠かさないほうがいいんじゃないか。とおも
います。
自分でも何言いたいかわからなくなったけど、つまりそこに愛はあんのか。という
話。ちがうか。