履き違えた破壊衝動にプラスアルファで誰かの肩書きが消えていなくなる
その言葉に騙されたのならば油断していた彼らが悪いのだ
編纂する余裕もない灰色の脳みそたち
暗号化された社会に押し込められて気付いたらもう袋のネズミで
耳から耳へと流れ込んでくるカタコトの生命活動をどうにかしておくれよ
もううんざりだ
白々しい真似で生きていけると思わないでくれ
償う予定の罪を偽造して作り上げたのは顔も見えない何処かの誰かで
いつか溢れだす過程に身を任せるつもりらしい
「存じません」
「存じません」
「……何も」
この平成で身勝手に構築してゆくシンボルたちを壊すのは骨が折れるだろう
知らない合間に出来上がった偶像に思い込みで愛を歌うのだ
皆がそうであるならと小さな世間だけで身の回りを固めてゆくのは余りにも簡単だから
きっと何も分からないまま
反旗を翻すのを見逃すな
見つけたら消してしまえばいいのだと甘言が耳元をくすぐるから
保身ばかりが生きる糧になりつつあるのも知らん顔のままで笑っている
その触れられない柔らかさにかまけているかのように
噫、なんてつまらないシンポジウムなのだろう!
「存じません」
「何もかも」
「……あなたのお達しの通り」