君の鳴る


うつくしい響き
何かが溶けるような
うつくしい響き
風にとばされながら
うたい続けている
うつくしい響き



鳴るよ
君は鳴る
その奥に潜むグロテスクな塊を
うつくしい響きに変えて
君は鳴る


当たり前の言葉は
最初から無かった
人生を変えた瞬間が
そこらじゅうに転がって
声をからして何かを叫んでいる
でもきっとそれも
君の鳴る
その響きの中に
すぐに溶けこんでいくことだろう



君は鳴る
涙を溶かすように
そうそれは 
うつくしい響き



自由詩 君の鳴る Copyright  2011-07-28 23:57:09縦
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