強くなる
みい

ごくり、
わたしは
きみのたましいをなぞった朝に
虚無感と目が合った

アスファルトがおひさまで埋まり
おもむろに
手のひらでくしゃっとした夏を
あつくて溶けてしまうと言う言葉は
ただただあまくてやさしい

そんなやつは
アイスでも食ってろよ

わたしはかたっぱしから
人の口にアイスを突っ込んで
かたっぱしからひんやりしたところで
わたしにはなんにもなくなってしまった。

ねぇ、なんにも。

はじめからない、ものを
ひとりで見てたのかとずっと不安で
だけどつくり出したのがきみである以上
わたしはひとりではなかった
のね

ふしぎふしぎふしぎ、

何回でもいいよ

ふしぎふしぎふしぎ、

疲れるまで

呟いたり叫んだりすれば

気がすむのか
ねぇ
そんなかんたんに
できてないんだよねぇ

そんなわけで

きみにはいつか あいたい、と
言うだろう

それだけのことで
そんなちっぽけなことで
だけど
もっと大きくはみだしたいわたしは

きみに抱かれて
おとなしくなりたいだけだ

ねこ。
わたしのことをそう呼んで。

それだけでくすぐったくて強くなる




自由詩 強くなる Copyright みい 2011-07-15 00:32:20
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