戦場
itukamitaniji

戦場

君の髪の毛を揺らす風は 何処から吹いてきたのだろう
僕らの涙はきっと 誰かが堪えた成分で出来ている
君が今吸い込む空気は 誰かが吐き出したため息で
少しだけ咳き込んだ君は 今日も元気でした

たくさんの 「正しい」「間違い」が絡まって
この世界を作っている パレットの上みたいに
ぐちゃぐちゃにしても 決してひとつには混ざらずに
その境界を僕ら寄り添って 手を取り合って歩いてた

僕が生きる世界は とてもとても小さなものさ
そこからはみ出すことさえも 許されないけど
時々微かに思っている 本当の僕が居る世界のこと
ゲームみたいな旅を夢見て 感動をすり替えて生きた

僕らはいつだって天使で悪魔さ そういうものさ
戦う理由は様々で 互いの正義をカバンに詰めて
それぞれの戦場で向かう だけど悲しみは生まれないように
そんな風にして 誰もが生きてゆかなくちゃね

君の居る世界のすぐ隣の世界を 大きく揺らすような
見たことない出来事が起こって 心の形を問わているって
そんな気分に苛まれて 自分のことを変えなくちゃって
大きな事は出来るわけないのに 責めて失望して泣いていた

今こそ手を取り合うべきだ そんなちっぽけな君の勇気が
必要になってるから そんな時が人生に一度くらいは
誰にでもあって 舞台から君の名前が呼ばれてる
君は立ち上がって 大きな声で自分を叫んで良いんだよ


自由詩 戦場 Copyright itukamitaniji 2011-07-03 00:17:23
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