はやぶさ
itukamitaniji

はやぶさ

ひとりぼっちだった それでも泣かなかった僕のこと
誰か褒めてくれるかな 本当はすごく怖かった
失敗しないように 完璧さばかりを求められて
弱音すら吐けなかった 希望だの何だの呼ばれ続け

長い長い旅の途中 はやぶさずっと叫んでいた
家に帰りたいと はやぶさずっと叫んでいた


ひとりぼっちだった 暗闇の海を飛び続けた
どれだけ時間が経ったろう 長く長く続く旅
期待という名の 重たい羽を背負わされて
何よりも速く 駆け抜ける名を与えられて

光り輝くあの星に はやぶさ願い事をした
光り輝くあの星に はやぶさなりたいと願った


ひとりぼっちだった ずっとずっと今までさ
だから最期くらい 大声で泣いてもいいでしょ?
ただいま 僕の涙は流れ落ちて星になった
誰もが忘れない はやぶさ最期に星になった


自由詩 はやぶさ Copyright itukamitaniji 2011-06-21 21:54:16
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