カエル
itukamitaniji

カエル

街は突然の雨の中 傘なんて持ってなかった
濡れないように 慎重に歩いてゆく
空を見上げていた 雲がものすごい速さで
通り過ぎていた この星が廻るスピードで

ずっと潤んでる瞳に 映っている未来を
盗もうとするやつらに ずっと怯えていた
降り続く雨に 足元からも濡れてくけど
溺れそうになっても 君は君で居て


雨粒1つにさえ 濡れてはいけないような
完璧さばかり求める世界 もう息苦しいんだ
もっとざっくりでいい 泥だらけびしょ濡れになった
地図はもう破ってしまった 今立っている位置が

いつだって目的地であり スタート地点だった
晴天を待って泣いていた そうかこの雨は
ずっと自分が流す涙だった ならば濡れるのも仕方ない
水溜りに映った 大嫌いな自分の顔踏みつけて 

ずっと潤んでいる瞳に 映っているのは今だった
予定のない未来に 一体何を絶望してんだ?
降り続く雨に 足元からも濡れてくけど
溺れそうになっても 君は君で居て


自由詩 カエル Copyright itukamitaniji 2011-06-12 13:23:54
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