永遠
真山義一郎

あの日あなたは
この世からこぼれてしまって

涙が止まらないのはなぜだろう
瞳があって
涙腺があって
涙がこぼれて
そのことと悲しみにどんな関係があるんだろう


あの夜
寒い夜
二人して抱き合って
もういなくなるから
必死で引き留めるように
お互い求めあって
愛し合った
激しい口づけをして

永遠なんてないさ
この瞬間だけさ
ってあなたは言った

あなたのいないこの世に
本当にもうあなたはいないのかな
あなたのきれいな体と顔が消えたあの日から
私はひとりぽっちなのかな

なのにいろんなものが残っている気がするのは
なぜだろう
花束のような愛情と
溢れるような
あなたの笑顔と
河原で風を浴びて
髪がそよいで
春から
夏に変わる空気
川は流れていて
ゆっくり
手と手を結びあって
二人の関節がこつり

永遠なんてないさ
この瞬間だけさ
ってあなたは言った

でも、あの瞬間は
永遠だった
きっとあなたも永遠で

生活があって
コンビニで光熱費を払って
肉体があって
毎日、ご飯を食べて
私は眠る
あなたのいない
布団の中で
でも、シーツには、ほら
あなたの匂いが残っている






自由詩 永遠 Copyright 真山義一郎 2011-06-10 22:02:13縦
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