恥ずかしい街
コーリャ
いつも見ている夢は風景として壊されずにある
ヒビすら入らない
傷つかない
虫の群れのような街にシャンデリアみたいな雨が降る
道路にこびりついた体液が泡になっている
冬が溶けていく匂いがする
生まれてから死ぬまで恥ずかしがりやだった人は
幽霊になったいまでも恥ずかしい
いまは服を着てないことを恥じてる
昔に何に恥じていたのか絶対に喋らない
みんな陰鬱な表情をしている
静寂を口元に凍らせている
恥ずかしい街
森なんてない言葉なんてない
人はいる
たくさんいる
自由詩
恥ずかしい街
Copyright
コーリャ
2011-03-01 15:20:15