スタークウェザーと一緒
虹村 凌

テレビや雑誌を眺めていると
この世の誰もが自分より偉い奴に思えて来る
お前の事を考えていると
俺の知ってる全ての男がお前を抱いている様に思えて来る
だったら全員殺してしまおうかなんて
このご時世じゃ冗談にもなりゃしねぇよな

言っただろう
誰かの匂いにはうんざりなんだ

酒の飲めない俺は煙草のフィルターに噛み付き
新聞配達の原付の音をやり過ごす
いまさらお前と彼氏彼女やったって仕方が無いのだが
一回くらいやってみても良いんじゃなかって
そう思う事はないか?

今までの男がどんなだったな知らないし知りたくもねぇ
俺はそいつらみたいにお前を扱う事は出来ないだろうけど
俺はそいつらが出来ない扱いを俺はしてやれるぜ

でも
あんた残酷だよな
夢は見せてくれたって希望は持たせちゃくれなかった
甘ったれるなって?
この先何十年もズルズルと生きて何になるんだって思ってたよ
それだったら俺が俺であると言う理由だけで俺を愛してくれる女と一週間した方がマシだと思ったんだ
それが誰かは知らないけど
お前だったら良いって思ったのは事実だよ

相変わらず月曜日は嫌いか?
明日は月曜日だってよ


自由詩 スタークウェザーと一緒 Copyright 虹村 凌 2011-02-27 10:03:59
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