空いっぱいの永遠
umineko

1年ぶりに
網戸を掃除する
お気に入りのミュージック
iPhoneから流して

きれいにも見える
その編み目から
次から次へと
汚れは流れる

堆積する
気づかぬうちに
経験
哀しみさえ

瞬間
私は気づく
すべてのものが
老いていくことを

網戸も
コンクリートも
音楽も
そして愛も

5年
10年
時を経て
薄らいでいく

願わくば
あなたへの愛が
私の寿命を
少し
越えて

生きながらえますように

そうして私は
愛だけが
永遠だったのだ、


誤解しながら
死んでいけますように
 
 
 



自由詩 空いっぱいの永遠 Copyright umineko 2011-02-20 13:49:49
notebook Home 戻る