収穫
砂木


小雨の降る日
林檎もぎは雨合羽を着る

雨水が肌に流れてくると
体が冷える

袖口と 首を
丁寧にタオルでふさぐ

滴に濡れた林檎は
しんとして曇り

ひとつ ひとつ 手作業の中
大事に 取り入れられる

つとめを終え 軽くなった枝は 
ほっとしたようにもみえて

今年もなんとかここまでやってきた
畑の木々達に 

もう少し 踏ん張ってくれるように
思いを寄せる


自由詩 収穫 Copyright 砂木 2004-11-02 01:07:02
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