こい
高梁サトル


氷解する
ゆるやかな原理
欲求にも
愛という仮説を立ててみる
、と
広がってゆく
小さな波紋
私は岸辺から素足を引いて
身をかたくする

むきだしの音
やさしい情動のリズム

自然発生する
心地の良い質感が
足元に沈殿して
身動きがとれなくなる前に
わずかな可能性を
(   反証する。)

親和性を持って近付いてくる
誤解や曲解に
表層を覆いつくされて
私が
見えなくなってしまっても

いい

ただいまは
あなたを
うたっていたい


自由詩 こい Copyright 高梁サトル 2011-02-09 01:47:12
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