夜明けのように
いとう


生きていると
死ぬことを忘れてしまう
私たちは
生きているのではなく
死に向かっているのだ

夜明けのように
死は訪れる
目を覚まさないうちに
私たちは死んで
約束されたように
起き上がり
眩い陽光を浴びながら
生きていると
錯覚している



自由詩 夜明けのように Copyright いとう 2010-12-26 02:01:21
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