名所について 
服部 剛

遠くに見えるあの富士は 
名所と言われているけれど 

今・この詩を読んでいる 
さりげない姿勢のあなた自身が 
同じ地面につながった 
世界にひとりの、名所です。 

(日ノ本の全ての人の心象にある
         ましろい富士) 

たとえば、一台前の車の 
ガラスに映った雲の隙間から 
太陽の顔が輝く時、そこは 
私にとっての、名所です。  

名所はいつもさりげなく 
足元から、現れる。 








自由詩 名所について  Copyright 服部 剛 2010-12-24 00:18:12
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