なきごえ
愛心
声に出して泣いてみたの
うえん、うえん
まるで幼子のように
その高い悲鳴を張り上げ
うえん、うえん
雨のノイズに
涙が混じり溶け合って
アスファルトに染みをつけても
うえん、うえん
限りを知らないわたしは
泣いて、泣いて、泣いてみたの
うえん、うえん
もうでないくせに
からだの細胞ひとつひとつを
水分にして
うえん、うえん
雨の煙に
混じり立ちのぼる
わたしのからだ
うえん、うえん
雨煙、雨煙
消えてしまってもいい
と 思ってしまったの
だって
うえん、雨煙
だって
雨えん、う煙
もう限界なんだもの
雨煙、雨煙
雨のノイズ
悲鳴は溶け出して
地面へ染み込んでく