クレーター
itukamitaniji

クレーター

懐かしいね ここは君が始まった場所
同時にさ 終わった場所でもあるんだ
信じられるかい ここに確かに君は居たんだ
最後の最後まで 色んなものを守ってた

消えないで 何度も空に放った
祈りは果てしない 夜をいくつも越えたけど

さようならさ 降り注ぐ星に見とれてた
それは君に たくさんの穴ぼこを残したよ


懐かしいね 時間は巻き戻ってゆく
終わることのない パーティーのような毎日
歌う意味を ここで確かに教わったんだ
それを昨日のように 思い出せるのは

みんなで結んだ 無邪気な魔法が
今でも微かに 底に残っているから

愛しかった場所は 今までたくさんあった
いつだってそう お終いには全部壊されて
それは君に たくさんの穴ぼこを残してく
そのひとつひとつに 大切な名前をつけた


そうやって 遠く遠くどこまでも
歩いてゆくんだよ まだその途中なんだよ

痛かった記憶は 少しだけあるけど
いつだってそう お終いには優しさだけが残るの
名前をつけて 決して忘れないように
また歌い出して 次の場所へ歩き出せるから


自由詩 クレーター Copyright itukamitaniji 2010-11-21 00:03:38
notebook Home 戻る  過去 未来