Wind-ow
黒乃 桜




君は端っこの席で
いつも頬杖をついて

窮屈な空気に飽きたように
紐靴を揺らして 窓を見つめ

風が吹けば良いのにと言った
蒸し暑い部屋の中にも
偏りがちな脳内にも

そしたら昇っていけるよ
こんなガラスよりずっと遠くまで見渡せるよ

頬を撫でてくその温度を
追いかけて行きたいのかもしれないね

君は弾かれた世界で
ガラス窓に片手をついて

靡いた誰かの髪を眺め
嘆いた事を少し悔やんだり

そして僕は次の瞬間
そんな君を連れ出そうとする

靡いた君の髪が見たいんだ
窓なんか取っ払ってさ

本当の風が頬を撫でる
そんな世界は 好きかい?


携帯写真+詩 Wind-ow Copyright 黒乃 桜 2010-11-16 21:21:01
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