スプレー
itukamitaniji

スプレー

期待してなかったさって 言い訳みたいに唱えるのは
いざ期待が外れても 気持ちが楽で済むから
隠した悲しみの分だけ 強くなったと勘違いした
いつからか 何もかも隠すようになった

本当は分かってもらいたいと 叫んでいるんだよ
世界の真ん中に立って だけどどっちを向いても
大きな壁が立ちはだかる 自業自得だろ
君が造ったものなのだから 何もかも隠すために

勝手に閉じこもったくせに 窮屈に思ってる
狭い自分の世界を 勝手に嫌ってるなら
そのスプレーを持って 出かけようぜ
出口の無い壁に 扉を描きに行こうぜ


何だって手に入るのさ ここに座ってるだけでも
仲間だって感動だって 欲しいものは全てさ
だけど本当の意味では 何も手に入れてないんだよ
その温もりは 0と1でできてやしないかい?

君の世界は箱の中 ディスプレイの中みたいに
どっちに歩いても いつかは行き止まる
そのスプレーを持って 出かけようぜ
色の無い冷たい壁を 派手に汚しに行こうぜ

勝手に閉じこもったくせに 窮屈に思ってる
自分で決めた世界だろ 勝手に嫌えばいいよ
そのスプレーを持って 出かけようぜ
出口の無い壁に 扉を描きに行こうぜ


自由詩 スプレー Copyright itukamitaniji 2010-10-23 02:50:38
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