具体的な何かを求めすぎだ、と その男がしゃべった だが具体的な何かとは、本当は、何だろうか 彼の頭の上を空気が流れていた、雲も、 その雲は、 我々の吐き出した煙だったかもしれない かもめが群れて 食べ物を食べていた 僕はその群れに 石を放つ男を見た そして 石の軌跡はだんだんと曖昧になり 最後にはそれはただの光の塊になった。