ラブホテル
吉岡ペペロ

学生のころ

留年すれすれだった彼女と試験期間中

ラブホテルに十連泊した

ゼミイチだったから

ぼくには後期試験は関係がなかった

フラ語を教え、経済原論を教え、

商業簿記なども教えた

べつにその学科が得意だった訳ではない

彼女がまじめな友達にコピーさせてもらったノートやテキスト

それをぼくが

いちから勉強しなおして彼女に教えていたのだ

最終日彼女が試験を終えたあと

ふたりでまたラブホテルにはいった

たしかコンビニで一万円くらいいろんなものを買った

お菓子やお弁当やドリンク、アイス、雑誌、コンドーム、

しかし朝までただ眠っただけだった

ほんとうにただ

ぼくらはひたすら眠っただけだった







自由詩 ラブホテル Copyright 吉岡ペペロ 2010-09-29 20:26:21
notebook Home 戻る