旗のもとで、
月乃助

革命的な言葉を口にしながら
麦わら帽子の海賊たちが船出する 
追い風 あふれる秋色の陽光

夏をふりかえらない はしゃぎ声に
バルーンの剣を空に 掲げ、

略奪のためでも
自己の利益のためでもなく
この地球ほしの平和のために
宝物をさがしにいく

プラムの古木の
怪物たちが襲ってこようとも
シャボン玉の大砲をとばしては、君たちはそれを
追いかけるのに忙しい

芝生の大海原を走り回る子たちは、いつか
大人など入り込めぬ 夢の国に漂着して
本当に宝の箱を見つけだした
 
髑髏の旗のもと 女は、
一ポンド88セントのマッキントッシュを不器用にむきながら
なんでもない今日が なんでもない明日を連れてくるのだと
そんなことを想っている


疲れきった至福の 寝顔に
差し出される 宝物に気づけば
今日、君たちがちゃんとこの地球を救ったことを 知らされる
きっと それは、明日も
そして いつまでも







自由詩 旗のもとで、 Copyright 月乃助 2010-09-19 18:08:06
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