尿道の痛み、月の光
はだいろ


ベッドに、青い月光がさし、
はじめて来た女の子をキャンセルし、
しみじみ、
厄年は恐ろしいと、打ちのめされる。

とうとう、
ぼくも、性病持ちだ。


おちんちんになんかの消毒液をかけられて、
尿道がぴりぴり痛むので、
痛いと笑ったら、
女の子が、お客さん、
最近、風俗いつ行った?
と真顔で言った。

半年前・・・
と嘘はついたけれど、
ドアを開けたときから、
ぜんぜん好みじゃなかったので、
ドライバーと相談しているあいだ、
もう帰ってもらおうと決めていた。

それにしても、
性病とはなんぞや。
なぜ、
愛の行為に、
(疑似ではあっても)
病気が伴うのだろう。
神様とはなんぞや。
人間とは。
もっと愛し合おうとして、
なぜいけないのか。
好きでゴムなんかつけやしない。
なんで、こんな数ミリの、
ふれあえないバリアーを持たなければ、
ぼくらは知らない誰かとセックスできないのだろう。


教えてほしい。
まじめなあなたに。


ベッドに、青い月光がさし、
もうこんな遊びもおしまいだな、と思った。
たった一度で、
懲りたという訳ではなく、
なんだか、もう終わりだって思っただけ。


病院に行ったら、
また書きます。






自由詩 尿道の痛み、月の光 Copyright はだいろ 2010-08-25 23:54:23
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