愛情の量り
蒼木りん


もう一度
障子戸にぼた雪のあたるカサカサという音聞いて寝たい

楽器はね
唄うように奏でるんだよ高校二年のヒゲのはえた青年

あのひとの
帰ってきた車の音聞いただけで胸が詰まる愛情の量り

食欲と
性欲と金欲と物欲と欲の名のつくものすべてにケリを入れる

もう寝ます
冷蔵庫にもおかずあります温めなおしてねお疲れさま

スリッパが
すぐにだめになるわたしの足はガサガサで祖父母のみたい

結果から
逆再生した自分をちゃんと見れるならきっと叶うよ君の夢


短歌 愛情の量り Copyright 蒼木りん 2010-07-27 22:54:49
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