そらのね
細川ゆかり

藍色の正装は纏われず
あなたは花に囲まれて眠りました
花の緑と衣服の藍とが
白い骨に残りました
頭蓋の金具は一緒に埋めました

生きるものが
その奇妙な構図をどうしても露呈しながら
日常は流れだしました
ひたすらに

遺体が遺骨になり
それまでの過程を
消化しきれず今に至ります

肉をはがして骨を残すこと
似通った体躯が生きていること
違和感ばかりが募ります

どうしよう
どうしても
どうしたら
そんなにも

笑って泣いて迷って生きて
何者になるのでしょう
私は

明日を迎えます
きっと

きっと


自由詩 そらのね Copyright 細川ゆかり 2010-07-05 00:46:00
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