愛も尊厳もただナマンダブツ
七尾きよし

愛も生命も尊厳も
ただナマンダブツの声だよ。
これが愛なんだと信じる人間の数だけ愛のかたちがあって、命のかたちがあって尊厳のかたちがあって、損ないあってるのがシャバだよ。
であう縁によって愛も生命もかたちを変えていくし、願い求めるかたちも変わる。
誰も真実を私してはいけないんだ。
ただナマンダブツだよ。
十方に念仏の声を聞く。
私が私であなたがあなたであることを大切に生きたい。

分かり合えるということを目標にしてしまっていた。
その愚かさに気づくたびに、間違ったやり方をしたから失敗したのであって、正しい方法、付き合い方をすればいいのではないかとがむしゃらにやってきた。。しかし、どう付き合うかではないんだ。
道にならない道を歩んでいたのだと思う。
ぼくらは変わりようのない、こんな風にしか生きれないというものを抱えて生きている。そのことを尊重しあうことは時には距離を保つことでしか表現しえない。分かり合うことをあきらめるのではなく、分かり合えるという結果を必要としない歩みがある。
不十分な自分の言い分ばかりになってしまうのだけども、
大きな革命のようなことがぼくに起きている。

びっくりするほどの。



散文(批評随筆小説等) 愛も尊厳もただナマンダブツ Copyright 七尾きよし 2010-06-17 01:02:06
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