それでお〜しまいさ
こめ

さよならは聞こえない

開かない口の中で響く

飲み込んだその一言が

こんなにも辛いもだとは知らなかった

だから涙が流れた

カーレースの試合は

全クラッシュして最後に残るのは

あちこちで昇る黒い煙

赤色のマニキュアで染めた

手で貴方の心臓を触りたかった

カラクリ人形はいつも

口を上下に動かしながら

世の中を笑いとばしていた

はっきりとした輪郭は見えないけど

そろそろゴジラが破戒の限りを尽してくれるだろう

蒼い空白い曇はいらない

黒い排気ガスに巻かれる

心地好い産業革命の声

浴びるように降り注ぐ灰色の雨

特に良いところは見付からない

だから悪い所を光らせる

過激嘆きすんげき狙撃

そのスコープの先から見える

僕の姿はおちぶれて

涙を流し爽快に笑いながら

雨の中の交差点の真ん中で

狙撃されて

それでお〜しまいさ



自由詩 それでお〜しまいさ Copyright こめ 2010-05-16 00:46:48
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