飛行機雲
nonya




氷の粒で描かれた
白い真一文字は
いつかの憧れに
まっすぐ向けられた
誰かの眼差しに似ていた

すぐに解れてしまう
白い真一文字は
いつかの過ちに
未練たらしく絡みついた
誰かの言い訳に似ていた

雲にもなりきれない
ちっぽけな水蒸気を
空の高みに向けて
吐き続けてきた誰かは

相変わらず青く
笑い飛ばされながらも
白い真一文字を
眺めずにいられなかった





携帯写真+詩 飛行機雲 Copyright nonya 2010-05-11 21:12:01
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