島を目指して×16
ぽこぽこへッへ


女王蟻みたいに言葉を産んで君、なにがかなしい?なにがかなしい?

しゃぶられたペニスの先に非常灯 回る回るよ 世界は回る

キャタピラの外れた人がキャタピラの人の波間に漂っている

望んでる!心の底から望んでる 何を望めばいいかということ

凪の水たまりの海に浮かぶ船 いつか干上がるときを待ってる

茄子腹の水子の夢を野に還す 虹の根元は染みる痛みで

笊でない鼓膜に眩む風の声 運ぶ 運ぶ 運ぶ 運ぶ 

歯ぎしりに特殊警棒突き付けて いつの時代も腐っていたなあ

思い出の宝箱を開け時空旅行 ミミックばかりだ!ミミックばかりだ!

顔にあるニキビをいじりたおしては出る血をティッシュで拭っていた日々

ハムの油を絞り尽くして落ちる雫を舌に染み込ませる化物、人

五月雨た君の吐息を嗅いで尚 ぐずつく心 猫を抱いてろ!

金曜日 ただ、飲みに行く 飲みに行く 飲みにだけ行く 馬鹿のくせして

時間などいくらでも作れるという そうゆう考えやめてほしい

ひきしぼる弓矢のように狙いつけ人指し指ごと貫く真似を

華やいだ光、虫食う彼岸花、斑点模様 俗を見透かす

生きてても仕方ないからしんじまえとか思いつつ島を目指した 


短歌 島を目指して×16 Copyright ぽこぽこへッへ 2010-05-11 15:57:45
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