小指から散る
あおば

                100507






年齢がばれる
こまったと
案ずるなかれ
その時は
ロケットで逃げればよいと
ロボナビを確認したら
北行きは明日だ
方違えをして
南西から廻る

雨が降ると
視界が無くなり
見送りもつまらない
花束を捧げたつもりで
ビニール傘を差し
雫ちゃんと一緒に帰る
ボチャンという音に
振り返ってみたが
水たまりのなかにも
なにも生きているものは居なかった
少しだけ物足りない気分で
まなじりに指を添えた






「poenique」の「即興ゴルコンダ」投稿作。タイトルは、かんなさん。


自由詩 小指から散る Copyright あおば 2010-05-07 14:25:47
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