四月

Ａｐｅ ｒｅａｌ ｅｔ ｐ ｒｅｅｌ　
Ａ ｐｕｌｌ ｅｅｌ Ａｐｐｌｅ ｗｈｅｅｌ

赤いあめ玉あなたにあげる　
あまいあまあい愛をあげるよ
あたしのあんよはあめんぼあんよ　
雨の日歩けば朝よりあ軽い
赤ちゃんあなたにあげようか　
あたしの赤ちゃんにしてあげようか？

耳くらうさぎはきこえぬうさぎ
音におびえることがない
音におそわることがない　
それでも赤いお目目はさ、
宵の金星見ているよ
遠海の珊瑚を映してる
お耳を立ててさ
いっしょうけんめい聴いてるよ？

ことりにゃんにゃは小っちゃいにゃんにゃ　
羽根が生えてる不思議な三毛ねこ　
月見草ほど体重軽いよ
お星さまよかちっちゃいお爪
ちっともごはんを食べないからね
おしっぽ回して飛んでるよ
おしっぽ回して飛んでいる　
るるるるるるるエイプリる

おうちに帰る？
お月さまの下お手手をつなぎ
うさぎ見ながらおうちに帰る？　
それともさくらの花びらを
すくって降らせて駆けようか　
きょうだいみたく帰ろうか
黒い電線たどりながらさ、
石けりけんぱのお星さま



五月

五月五日　空が青い
こどもの日
燕のタキシードと懐かしい南風の日
噴水の水しぶきが大笑いした日
ウルトラマン持って空のはぐれ雲と駆けっこする日だ
樹々が遠国の思い出に浸りながら妙なる合唱をする日
雄々しい風が沈鬱な梢と昔話に花を咲かせているんだ
逆光の丘の上で孤高の旅人が振り返る日
何故なら、前途には何もないからだろう
わからない事だけだからさ
今だけが幸せの日
違う、永続する記憶達の日だ
白い鳩の、青い空の、白雲達の日

北海道に沖縄が接岸したよ
遅い春風に立ち騒ぐ緑の大平原に
地平線へ延びる亜熱帯の白い道を遠望した日
喪失の啼泣が光の粒子の中に聞こえる日
何で泣くの？　子供達が駆けて行くのに
大人は