ホットミルク
あぐり




8センチ隣でただしく眠ってる、きみに呟く「死のうか」なんて。


どうしても受話器ごしでは無理なのね いっしょに歌う、そんなことすら


この夜のふかいとこにきみがいて 浅瀬でひとり、朝焼けを待つ


返事のない手紙を六通書いたなら 焦がさぬようにミルクを煮詰めた


あたためたミルクの膜にぶつかって やっぱりひとりと気付く朝四時


なにくわぬ「おはよ」っていう言葉にも しみこんでいる孤独が貧しい








短歌 ホットミルク Copyright あぐり 2010-04-25 20:04:35
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