じゃばらなイソメ入れ
番田 

そばの風をたぐることは手がかりになると思った
テトラの波紋に落とした雪の
最中を運んでいた木漏れ日も無いと瞳に知りながら
歩こうとした緑にたどる道を
のんびりと何分間も歩いた
曲がりくねっていると認識して見誤らずに
なろうとする気分などメモせずに川を
眺めさせられていたわずかなしぶきが
小さなビニールが

立っていた水たまりの水中にやぶけた
泳いでいたイソメやはり針の先が繊維から
落ちている様子をたぐり寄せていた
透明な肌色の奥に細長い
たぐったテフロン加工の針金を切ったそのとき
隙間のほこりでも無くなった


自由詩 じゃばらなイソメ入れ Copyright 番田  2010-04-23 01:38:27
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