flaw flake
mizunomadoka

道に慣れない私は木立の中を歩く
足の下で枯れ葉がカサカサと音を立てて
それを拾い上げるように爪先を浅く入れながら通り抜ける
ひとつ、ふたつ、カサリ、カサリ、枯れ枝を踏む
川の水を水筒にいれて冷たい石の上で眠る

夢の中の私は木立の外にいる
彼らの火で熱くなっていた石も
川の水を飲み、魚を食べるころには冷たい石に戻ってる
対岸の幾百のかがり火を恐れるように
キャンプから離れた場所に人間たちが穴を掘っていく
夢の見分け方を知らないのかもしれない

私がそう言うと、彼らは静かに首を振って
「これは現実なのだ」と言う



自由詩 flaw flake Copyright mizunomadoka 2010-04-19 20:51:14
notebook Home 戻る