桜咲くしあわせ
逢坂桜

生まれてからいままで

幾度桜を見上げただろう

 青空の下 雨の降る中 夜の空

 あるがまま咲く花は いつも私を一人にした

  今年の桜はしずしず歩み ぱーっと咲いて 誇らしげ
 
  今年の桜はいつもと違う? 去った雪さえ呼び戻された

「わたしはすきだからうれしいけど、あなたはいいの?
 毎日お花見して、あきない?」

「一人だったら来てない。
 結婚して二人で来るから、あきもせず毎日、見に来れるんだ」

「そういうもの?」
「そういうもの」

   咲き始めた頃から 

   毎日のように桜を見ていた

    満開の桜を見上げ 心いっぱい桜に染まる

    満開の桜を見つつ ビール片手に夫は笑う

今年の桜 忘れない
この春の日のしあわせを 忘れない


自由詩 桜咲くしあわせ Copyright 逢坂桜 2010-04-15 00:56:59縦
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桜 さくら SAKURA
染めしおもいで