人生の幻
番田
心の世界を出ていくときも労働者だった
失われた 財布の中身から
取り出された 午後のひとときの見つめさせられていた
砂利が蒔かれたばかりの 午後の工業地帯の片隅だった
僕はひとり 一台のトラックをそこで運転していたものだった
友達が時折 欲しがっていたエンブレムではなかった
そこで 淡々と走り回っていたような気のする
線で区切られた区画全体の世界を 緑色に輝いていた
自由詩
人生の幻
Copyright
番田
2010-04-14 01:48:38縦