民族などについて、ニューヨークから
番田 


年月とは後悔ではなく
未来にならされるであろう 天国の
他人であり 肉体ではない
芝生の一つ一つの その意志を捉えさせられた
誰かに 夢を追いかける 日曜日の夜を
言葉のかけらすら無くさせられた時
一本の芝として それを手に取る時
芝生の一本一本を
深緑に見つめさせられた その闇を
伸びた茎として千切りとらされた時に
民族の一つ一つの 眼差しとして流れ出させられた

民族の意志の
苦悩に充満する 僕は
昔会ったことのある女のことを思い浮かべさせられた
新宿のどこかの喫茶店、詩をどこかの喫茶店で絶叫したあの日、彼女はその名を名乗らなかった、あの日はいつだっただろう、名乗られることのないいつだったのだろう、その名を僕は名乗られることもなくデフレの影響をくらったマクドナルドで、友人の食べる激安価格のハンバーガーをデフレの影響をくらわされたマクドナルドで、デフレについて話しこむ友人とそそくさと食べつくさせられたハンバーガーを食べ、そそくさとつかされた帰路についてはまた食べつくさせられていた
その目は、その君の帰路についた時の目は「君とは仲良くなれそうだ」と言った時のその目は、ど近眼だった。

その日の夜も僕は 楽しい詩を書いた
それは本当に 楽しい作業だった
ニューヨークの景色は今日もドンタコス石油に
犯されているように 見えた
ドンタコス石油は 何にも叫ぶこともなく
大統領からの全ての発言を受け入れさせられるであろう



自由詩 民族などについて、ニューヨークから Copyright 番田  2010-04-12 03:18:00縦
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