ニャンデ・ライオン
森の猫

愛猫そらが
臭腺破裂の外傷を負った

真っ赤に染まった
お尻に気付き
あわてて 
動物病院に駆け込む

”この傷はねぇ、
外を走り回っていた
猫ちゃんたちには
ない病だったんだよ”

先生は説明した

いわゆる
猫のテリトリーの習性を
つかさどる機能だ

それが
完全室内飼いの愛猫には
膿が溜まってしまう
という悲劇となった

だが
ウチのそら
普段よりお笑い顔の猫

大きな頭に
それより大きな
まるで襟巻きトカゲが
エリを広げたような
エリザベスカラーが
首のまわりにある

それも
あざやかな ライトグリーン

うふっ
うふふふ・・・

本人は痛いのだろうが
思わず笑いがもれる

同居猫のジジは
それに向かって
”シャー”っと 威嚇を続ける

困った 困った
そらくん 

う?
困ってもないようだ

ひょうひょうとして
カラーをぶつけて
カリカリとお食事

心細くて
あたしにスリスリ
はなれない

可愛い愛猫

そらよ
もう 少しの
ガマンだよ


自由詩 ニャンデ・ライオン Copyright 森の猫 2010-04-07 04:16:14
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