剥き出しの100万ボルトに憧れて
虹村 凌

戦闘機が買えるくらいの端た金なら要らない
地球を買い戻せるくらいのお金なら欲しいけれど
貰っても使えないさ
ドブに捨てる事なら出来るけど
そうだろう?

友達も恋人も入れないような
そんな場所が欲しい
月の爆撃機のコクピットや
卸したての戦車の操縦席じゃない
まん丸い月が見える丘でも
銀紙の星が揺れる公園でもない
わかるかい?

剥き出しの100万ボルトに憧れて
ナイフを持って立ってみた


自由詩 剥き出しの100万ボルトに憧れて Copyright 虹村 凌 2010-03-23 00:18:11
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