言葉じゃないもの
アザラシと戦うんだ

どうしてそんなに泣くの? 
最初の記憶 陽が暮れるのが悲しくて 
お腹も空いていた 
言葉も 言葉じゃないものも 
受け入れられていた

狭かった胎内 
さあ出発の時だよ 此処においで という声が背中を押す 
私は大きな伸びをして 生まれ落ちた

悲しいのは何故だろう 
温もりが離れて仕舞わないように 
ただ祈る事しかできない

私の手はこの先沢山の人たちの記憶をインプットするだろう 
愛情を育み精一杯生きる人たちを 
暖かく見守る手を作ろう

具合悪い時も良い時もあるから 
どうか諦めてしまわないで ありのままで


自由詩 言葉じゃないもの Copyright アザラシと戦うんだ 2010-03-08 00:02:56
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