残骸
三奈



星屑に夢を抱いた
光り輝くその存在は
とても美しいものに
見えたから


雲に夢を抱いた
自由自在なその存在は
とても優雅なものに
見えたから


星屑と雲と夢



どこか似ているその三つ



あの日ブラックホールのような
この口で


捕まえたゆめだけを
ぱくりと食べた


美しいもの達の残骸は
今日も私を満たしはせず
後悔だけを残していくのでしょう


『遠くにあるものは
いつだって
光り輝いてみえるけど

手にいれたその瞬間
色あせてしまうから』


おなかがすいて
つかまえて
おなかがすいて
またたべて


後ろをふりかえればいつだって
たべたゆめ達の残骸が
何も言わずにこっちを見ている。


自由詩 残骸 Copyright 三奈 2010-03-05 01:55:13
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