Nobody
itukamitaniji

Nobody

ねぇ?
叫んでも歌っても 自分が自分じゃないみたいに
時々何が何だか 分かんなくなったりするよね

ねぇ?
誰の心も 深い深い海のようなもので
自分でもまだ 理解できない部分がたくさんあるよね

その真ん中 孤独の島に一人ぼっち座り込んで
一日中ずっと 難しいこと考えていたんだ


ねぇ?
誰の心の中からも 僕の記憶を消してしまえたら
誰でもない誰かに 僕は生まれ変わるのかな

ねぇ?
どんなに忘れようと 頑張ってみたところで
君の記憶は 僕の中から消えはしないんだ

僕を中心にして 四方に伸びてゆくたくさんの帯
際限なく続いて 繋がれたたくさんの人


でもねぇ?

自分が自分でいることと
自分が誰でもない誰かになることは
きっと紙一重なんだと思う
携帯電話を切って
知らない町へ消えてしまえば
僕が知っている物は何も無いし
僕を知っている者は誰も居ない

それがとても容易に
出来てしまうことなんだって気付いたんだよ


それならねぇ?
君って一体何だろう?
僕って一体何だろう?



きっとねえ?

自分がずっと歌う意味も
自分が自分として生きる意味も
きっとそんなものは
ひとりじゃ見つけれないと思う
だからみんな出会ったんだ
自分が自分として生きる意味は
きっと誰かからもらう物なのだから

ねぇ?
そうでしょ?


自由詩 Nobody Copyright itukamitaniji 2010-02-24 22:42:10縦
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