不倫のようなプラトニック・ラブ
楽恵


キューピッドが恋人たちのドアをノックする。

恋に落ちる瞬間は、はっきりと鮮明で、
何もかもシンプルだったはず。


気づくといつも 
純愛なのか
不純なのか
よく分からない恋をする。


S極とN極の真反対に
それぞれ同じくらい惹かれている。


独身同士なのに、

不倫のようなプラトニック・ラブを君としたい。


制服を着て事務の仕事をやりながら、

朝からそんな、崇高で堕落めいたことばかり考えている。


君と一晩中、寝ないで話がしたい。
もしくは、
黙ったままラブホテルに行きたい。


とにかく君と、恋がしたい。

ドアをノックするキューピッドのこと。




自由詩 不倫のようなプラトニック・ラブ Copyright 楽恵 2010-02-19 10:16:02
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