雨漏り
でこちゃん

バケツや洗面器 空き瓶で受け止める
天井から降る家の中の雨

バケツや洗面器 空き瓶が鳴って
楽器のように奏でる せつない音

家族の誰か あるいはそれぞれが
家族を傷つける度に
天井に穴が空いて
雨が降ると 漏れるんだ

うちは水浸しだ
床上まで浸水している

なぜか水は透明で
足元がよく見えるんだ

家の端から端まで
火のついた蝋燭を持って
火を消さずに歩けたなら
この家を変えられるって
身近な世界は変えられるって
いつか公園で会った
精神病院から抜け出してきた人が
教えてくれたよ

火のついた蝋燭を持って
水浸しの家の中を歩く
滑ったり 天井から降る雨で
蝋燭の火は消えてしまうから
何度も何度も
何度も何度も
やり直すんだ
何度も何度も

何度やっても火は消えてしまうけれど
浸水に呑まれるまでは
諦めないんだ

何度も
何度でも
 
 
 
 
 
 
 
 
 


自由詩 雨漏り Copyright でこちゃん 2010-02-07 00:24:07縦
notebook Home 戻る