ひかり
番田 

何もないのなら 言葉が必要だろう
何もない心を満たすための声だ
暗い五反田の高架下には立ちつくしながら
山手通りの向こうにある目黒には 見つめていた
五反田のその後ろには僕を粉々にした マンションがあって
マンションの亡霊は今も踊ることだろう
二郎ラーメンは雪の宿る今夜も人が列を作る
人々の心が踊ることに

渋谷のdjがレコードを回してはぼろもうけをして
人々の踊らされる様を見て笑っているのかもしれない
僕は何もない言葉を探し
五反田にて高架下をたたずんでいるだけ


自由詩 ひかり Copyright 番田  2010-01-24 02:12:38縦
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