シーシュポスの秋
海里

ゲゲゲの鬼多郎よ
ビビビのねずみ男よ
この花の名前はカランコエ
下駄の音に似てるだろう?
下駄の声だよ

花咲き山って聞いたことあるかい?
ゲゲゲの森では下駄さえ咲くのさ

お土産に
小さな小箱と大きな小箱
どっちがいいかな

どちらも中身はおんなじだけど
君、からっぽの、大風呂敷に
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来る途中
峠の茶屋のあたりは一面
ジッポで火をつけたような紅葉だったね
ここはいつ来ても秋だ
冬の最中に
いつ来ても燃え上がるような秋なのさ

次は友達を連れて来るよ
彼女、ラプンツェルね、髪がとても長いんだ
妖怪アンテナと毛針の術を
だから彼女にも教えてやってくれ


自由詩 シーシュポスの秋 Copyright 海里 2010-01-07 23:42:46
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