四葉のクローバー
こめ

四葉のクローバーを見付けて

一枚葉をひき千切った

するとどうだろう

さっきまで幸せの幸福の四葉のクローバーだったけど

今はそこら辺にいる普通のクローバーになっていた

気味が悪いたった一枚の葉だけで

ここまでちがくなるとは

あまりにも残酷すぎる

まるで現実をみているようで吐気がした

蒼いクローバー畑の中で

僕はいつも三つ葉だった

湖の真ん中で

綺麗に輝くピンク色の花を見て

それをどうしても手にいれたくて

湖に飛込んだけれど

それはあまりにも無謀な賭事だった

そのしれない湖は手を伸ばし僕の足を掴む

必死にもがきあの花を採ろうとしたけれど

その前にその花から命を奪われた

きえゆく意識の中で

何を思い何をみたのだろうか

その途方もない深さの前では

僕は蟻地獄に嵌った蟻のように

ただ神に祈るしかできなかった



自由詩 四葉のクローバー Copyright こめ 2010-01-02 00:10:00
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